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パチ パチ パチ…
拍手ではない。辺り一面闇の中、小さな焚き火の音が聞こえてくる。
その焚き火をジッと見つめる、一人の少年がいた。
年齢は15歳ほど。サラサラの短い金髪に青い瞳。どこにでもいるような、普通の男の子である。
少年がぽつりと言った。
「…ねぇ、バラオ。よく噛むのは良いことだけど、待ってる僕の身にもなってよね」
バラオというのは、少年の隣で何かを美味しそうに食べている彼の相棒のことである。
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