第一章 一人と一匹

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シルエットは犬に似ているが、額にはユニコーンのような角が生え、耳は兎のように長く、背中には白い羽が生えている。おまけに尻尾は二つに割れて猫又みたいだ。オシャレのつもりか、首には葉っぱの首飾りをしている。 つまり人間ではない。 「あとちょっと。久しぶりのご馳走なんだから、ゆっくり食べさせてよね、ジェンド」 しかし しゃべる。 「そんなに美味しいのかな………ペンギンって」 少年──ジェンドがバラオの背後をのぞくと、そこには変わり果てたペンギンたちがいた。 「可哀想に」image=486668077.jpg
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