第一章 一人と一匹

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「本当に悪いと思ってるよ!?あの時はあまりの空腹にもうジェンドしか見えなかったんだ」 「どんな口説き文句だよ。気持ち悪いなぁ」 「いやそういう意味じゃなくて!でもそのおかげで今、こうして自由で楽しい旅ライフが送れてるわけでしょ。結果オーライってやつさ」 「常に空腹で不便な旅ライフ、ね」 「………」 兎のように長いバラオの耳がみるみるしおれていく。 「ま、悪くはないけど」 「ジェンドォ…!」 その一言で耳はピンと元通りになった。
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