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†砦 内部†
エグザスとの通信を切ったヤスは、キーウエポンを停止させて2人を見る。
「さて、いきますか。」
「おいこら。
ヤス、さっきエグザスとの通信で俺の頭皮がどうのっていってなかったか?」
ハゲの話をスルーしているシオは、ヤスの背中を押しながら出口に向かって歩く。
砦の内部は、いたってシンプルだった。
煉瓦とランプのみで、城のような装飾などはなく置いてある物も必要最低限のものだけ。
「いーから行くよ。」
されるがままシオに押されてるヤスに対してハゲは、真剣な表情でヤスをみた。
やり過ぎて、怒らせたかな?
一瞬、そう思っていたようなのか困った顔をしていたが…どうやら違うみたいだった。
ハゲの瞳の色が一瞬だけ金色に変わる。
「ヤス…なんか、聞こえないか?」
ハゲがそう言うと、後ろにあった大きなコンテナが爆発して一台の大型車が走っていった。
いままで、姿を見せなかったのは苗床の回収のためだったのだろう。
軽く舌打ちしたヤスは、キーウエポンを起動させて杖形態にする。
「油断した!
多分、アレが本命くせぇ。
とりあえず、先に向かうから2人は各自でなんとかして。」
“心の0段”
ヤスは、杖の先端を地面に引きずりながら走りそのまま杖の先端を上げた。
先端から小さな光が前方に向かって飛び、地面に当たった箇所に魔方陣が浮かぶ。
魔方陣から召喚した瓦礫でできた一体のユニコーンに跨がり、車を追いかけた。
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