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「先輩からのツテ。まあ、俺らはあんな風にならない様にガンバろーぜって事。」
話を強引に終了させて来た中学からのチームメイトに、苦笑いを浮かべる。
「どんな事だよ。けど確かに、試合には出てぇよな。頑張ろうぜ。」
そこで会話は終了し、俺はバットなどの道具を持つ。
それを倉庫に持っていく時、さっきの「ベンチの神様」と目が合った。
やべ、さっきの話聞こえてたりして。
直ぐに俺は目を逸らし、そそくさと倉庫へ足を運ぶ。
倉庫に道具を置き、チラッとベンチの神様をみると、また先ほどの様にボールを丁寧に拭いていた。
俺はその時、この先輩を見て思っていた。
こうはなりたくない。
試合中、ベンチで雑務ばっかなんてまっぴらだ。
俺は綺麗にボールを拭いているこの先輩を心で見下した。
そんな事も、既にもう一年前の話だー…
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