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「え!?雪斗さんが初めて負けた!?」
「あぁ」
スタッフルームで優壱がポッキーを食べながら休憩していた時、巴も休憩に来た。
そしてその巴からあの無敗のディーラー、雪斗が客に負けたと教えて貰った。
「そんな凄い相手だったんですか?」
「さあな。俺達は客の素性を詳しく知ってる訳じゃねえ
とりあえず、俺が見る限りは普通の客だった」
「そうなんですか……」
優壱はポッキーを食べながら、初の負けは堪えるのではないかと雪斗が心配になった。
「……お前休憩中いつもなんか食ってるな」
「え?あっはい。甘いもの限定ですけど」
巴は暫く優壱を見つめて顔を近付けた。
優壱が硬直しているとあまりにも間近に巴の顔があり、思わず目を閉じた。
ポキンッ
聞き慣れた音と共にくわえていたポッキーに振動があった。
「甘いな」
そんな巴の声を聞いて目を開ける。
すると巴はニヤリと笑いこう言った。
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