お酒は二十歳になってから

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「鏡さんが作るカクテルっていつも美味しそうですよね」 「そうですか……?」 仕事中鏡は客にカクテルを頼まれ、作っていたのだが唐突にキャンセルされ、捨てようとしていた時、優壱に話しかけられたのだった。 「誰が作っても似たようなものですよ」 カクテルを捨てようとする鏡の手を優壱が掴んで止める。 「勿体無いし、飲んでいいですか?」 「駄目ですよ。優壱君はまだ未成年でしょ?」 「そうですけど…… 鏡さんが作ったの、飲みたいじゃないですか」 「駄目です どうしてもって言うならジュース作ってあげますから」 「じゃあお願いします」 優壱はカウンターの前に座り笑顔で鏡が作ってくれるジュースを待った。 鏡は何故か妙に懐かれた気がするなと、小さく息を吐いた。 ジュースを作った鏡はグラスに注ぎ、優壱の前に置く。 「いただきまーす」 優壱は嬉しそうに笑い、グラスに口をつけた。
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