お酒は二十歳になってから

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優壱は嬉しそうに味わいながら飲んでいる。 そして綺麗に飲み干すと両手を合わせ、 「御馳走様でした!」 と言ってニッコリ笑っていた。 「お粗末さまでした」 鏡は空になったグラスを回収し、洗い始める。 その間優壱は席から離れず鏡をジッと見ていた。 鏡は少しイラッとした。 「何ですか」 「いや、鏡さんって綺麗な目してるのにどうして隠してるんですか?」 その言葉に鏡はピクリと反応し、手を止めた。 だが、すぐに作業を再開し、口を開く。 「嫌いなんですよ。自分の目が」 「どうして?綺麗じゃないですか」 鏡の頭に完全に血が上った。 怒りという形で。 怒鳴ろうとしたその時だった。 激しい衝突音と共に何かが床に転がった。 鏡がそれを拾ってみると…… 「缶コーヒー?」 ちょっと周りがへこんだ缶コーヒーだった。 そして床に転がっているのはコーヒーだけではなかった。
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