お酒は二十歳になってから

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――――っ! パリンッ! 「!鏡さん!?」 鏡の足元に割れたグラスの欠片が散らばる。 「あ……すっすみません!」 鏡は慌てて割れた欠片を拾おうと手を伸ばした。 「!!鏡さん、素手じゃっ「いっ……」 優壱の心配は遅く、鏡の人差し指には赤い筋が出来ていた。 見た目以上に深かったらしく、ぷくっと膨らんだ血が重力に従い垂れそうになる。 床を汚してはいけないと、慌てている鏡の手がグイッと引っ張られた。 何事かと視線を向ければ自分の指が優壱に加えられていた。 そして垂れかけた部分もなぞるように丁寧に舌を這わせる。 相変わらず滲んでいる指の傷を舐め、クチュリと音をたてて優壱の顔が離れて行った。 「消毒にはなったと思います 念の為消毒液とバンソーコーもらって来ますね」 優壱は鏡に背を向け、走り出した。 鏡は怪我をしていない方の手で顔を覆う。
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