賭け

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必死に立ち上がり、背筋を伸ばそうとする。 「俺は……昔からずっと……守られて来ました…… だから……今度は俺が守りたい 大切にしたい人が居るから……」 自分の目を気にし、よく眠っている人。 その瞳はとても綺麗なのに。 「守りたいんですよ……」 「弱い餓鬼が欲言ってんじゃねえ」 「だから強くなりたい!! 守れるように!!」 優壱はフラフラの体で殴りかかる。 だが、カウンターで顔面に決められ、地面を転がる。 しかし、また立ち上がり向かった。 次は腹を蹴飛ばされ、再び地面を転がる。 立ち上がり、地面に転がるを繰り返した。 何度繰り返したか分からないループに、巴は精神的に疲れていた。 血まみれで顔の原形が分からない程腫れてしまっている優壱は尚立ち上がろうとしていた。 「もういい」 だが、巴がそう言っても優壱は立ち上がろうとする。 「……優壱。俺の負けだ」
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