思いは

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優しい顔立ちの青年が状況を見守っていた客達に安心感の保てる笑みを見せる。 「お騒がせして申し訳ありませんでした 皆様どうぞ引き続きお楽しみください」 事態の収集にあたった三人は同時に頭を下げる。 彼ら三人はカジノのディーラーや客を守るボディーガードだ。 組長から拳銃を奪ったのは黒髪に紫の瞳が特徴的な如月優壱。 組長にやんわりとお引き取り願ったのは斉藤閑。 本能的に怯えてしまうような威圧感を放つ青年が織田巴。 客が散り散りに離れていったところで閑が口を開く。 「巴。お客様に暴言吐くのは悪いくせだよ」 「ああいうのはさっきみたいな対応でいいんだよ お前のやり方でやってたら夜が明ける」 「前はお客様殴ったし……」 「じゃあ俺が殴られればよかったのか?」 「そういうことじゃなくて!「あー!あのっそのっすみません!」 喧嘩腰になり始めた二人を優壱が慌てて止める。
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