思いは

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「優壱君。休憩とっていいよ」 「え?ですが……」 閑に言われた優壱は自分が全く働いていないことを告げようとしたが、巴が先に口を開く。 「邪魔なんだよ」 「巴!」 閑がすぐさま巴を叱るように名前を呼ぶ。 それからフォローするように口を開く。 「ただ初めてなのによく頑張ってるからご褒美代わりに休憩をあげたいと思っただけだから 巴の言葉なんて気にしないで」 再び口を開こうとした巴の口を閑が手で塞ぐ。 優壱はニコリと笑みを浮かべた。 「ありがとうございます ではお言葉に甘えて休憩とらせて貰います」 「うん」 「30分だ」 本当に対象的な二人に優壱は頭を下げ、裏のスタッフルームに向かった。 その間、巴の言葉が胸の内で繰り返された。 “邪魔なんだよ” 自分がこの仕事――この世界に慣れていないことは自覚している。 だから少々不慣れでも仕方ないと言えるかも知れない。
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