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「はい!じゃあ、反対の足いってみよ~!」
ミチルの指示通りに、毛を剃る。
「くれぐれも血が出ないようにね!剃り残しのないようにね!」
「はいはい。お姫様。」
なんでこんな事を俺様が!なんて思う事もあるが、ミチルにはなぜか逆らえない。
彼女には、そうさせる何かがあるんだ。きっと。
そう思わなくちゃやっていけない。
くそ~こんな女に振り回されて!
思うけど絶対言えない。
彼女の命令は絶対だ。
そもそもアイツが悪いんだ。アイツが。
下平恵里子。
奴がミチルを紹介してきたから。
いい女だからって。
どこがだよ?
お姫様気分に浸りたい、ただの女じゃないか。
俺は小さく舌打ちをした。せめてもの反抗だ。
聞こえているのかいないのか、ミチルは、丁寧にネイルを塗っている。
しかもピンク。
さすがお姫様。
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