0人が本棚に入れています
本棚に追加
/16ページ
君にキスをした日
午前四時の
橋の上。
何故 泣かなきゃ
傷が癒えない?
お互いの乳房に触れ
因果を笑った。
笑い
笑い
笑った末に
キスをして
やがて
羽根は太陽に焼かれた。
君の消えた秋だから
指先に灯る炎も
煙草に成って。
煙が染みるだなんて
古くさいコトバを使う。
木枯らしは要らない。
木漏れ日も要らない。
都会の汚い川の上
空に 薄星
微かな雨の匂いと
夢に届かない
痛烈な熱
私達は
愛し合ってなんかいなかった。
最初のコメントを投稿しよう!