序章

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「………はぁ」 あれからもう一年か 時が経つのは早いよな、本当に 過去の辛い記憶を思い出し、僕は一人でため息をついた 僕の初恋は、高校一年生の冬で終わってしまったのだ あれ以来、僕は冬が嫌いだ 「どうしたんだ?遠山」 ふと後ろから声をかけられる 振り返り確認すると、声の主は中学からの親友、いや、悪友の桃山ダイキだった 「なんだ、ダイキかよ…」 「なんだとはなんだよ…。こうして親友がお前を心配してやってるのによー」 「心配?心配って何が?」 「一人で窓を眺めながらため息をつく奴を、放ってなんかおけるかよっ!」 余計なお世話だ
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