序章

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ダイキは呆れた顔をしながら僕の机の横に椅子を並べ、そこに座った 「大体、そういうのは恋する乙女のする事だぜ?って、お前、まさか…。ははーん……」 ダイキは、なにやら閃いたような表情で俺の顔を見つめてきた こいつの考えはある程度読める 「もしかして……こ」 「違うよ」 先に釘を打ってやった どうせダイキの事だ、「お前、恋でもしてるんだろ!」とか言い出すつもりだったんだろう どうやら的中だったらしくダイキは、その尖った眉毛を垂れ下げながらションボリとした ハハッ、分かりやすい奴め 「じゃあ、どうしたっていうんだ?」 「うん…ちょっと去年の事を思い出してな。ちょうど去年の今頃だったろ」 「あぁ、お前がフラれたやつな」 えー… 友達なら、そこはオブラートに包んでリアクションしてくれよ…ストレートだなぁ… そんな僕の心情を読み取ったのか、ダイキは慌てて変な雑誌を取り出した
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