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「勘だ。にしてもこいつ硬ぇな」
さらに連撃を加えながら師匠が答える。
つか、戦闘中なんだから別に返事しなくていいのに。
苦無の物理攻撃も、発生させる炎も全て鎧によって弾かれていた。
だが師匠も、やつのタイミングを見計らっての一撃必殺の角攻撃は全て躱している。
オレだったらどちらを相手にしても瞬殺されるだろう。
あらためて『特公』という組織の凄さ、恐さを思い知った気がする。
だけど、変だ。
確かにススムの攻撃はおそろしく疾く、凶悪なのだけど、なんか直線的というか、当人自身が当たると思っていなさそうに見える。
そこで気付く。
「師匠っ! 誘い込まれてる!!」
ガラ師匠の背後にはタワラオオムカデの死骸。
だが、先の例もある。
その生命力からすれば、死んでいるとは限らないんだ。
攻撃を受けたことから考えて一度はコントロールを手放したのかも知れない。
だけど再度、術を発動しているのなら、ガラ師匠は完全にタワラオオムカデの攻撃圏内にいることになる。
「気付きましたか。でももう手遅れですよ」
ススムがそう言うと同時にムカデが師匠に喰らい付いた。
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