厄日と吉日は紙一重

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  「途中だったけど、知紗兎が男物の着物着てるって女の子達が騒いでたから見に来ちゃった」  「男物似合うよねー、カッコイイ」と素直な感想を述べる景子に少し照れてしまう。  知紗兎は頬掻きながら景子に話しかけた。 「…ありがとな、もう少しで終わるけど待ってるか?」 「部活に戻るよ。今から戻ればきっと星影先輩と二人きりで後片付けできるもん」 「あ、そう」  拳を握り熱く語る景子の目は恋する乙女そのものだ。少々暑苦しい気もするが。 「じゃあね~!また明日!」 「はいはい」  手を振って去って行く景子を見送りながら後片付けを再開した。  
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