厄日と吉日は紙一重

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 春、桜が舞う季節。  黄色い声が飛び交う茶道部の和室にて物語りを始めることとしよう。 「きゃー!知紗兎さーん!」 「カッコイイー!こっち向いて下さーい!」  騒がしいほどの、黄色い声が飛び交う茶道部の和室。 「…部長、…なんとかして下さいよ…」  騒がしさに耳を両手で塞いだ部員の一人が、先ほどからお手前を披露している男物の着物を着ている人物に声をかけた。 「はぁ…、わかった」  部長と呼ばれた人物はため息を着くと、立ち上がり女の子達がいる廊下へ足を進めた。  
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