第1章

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「確かにそうかもね」 ハハッと京にぃが笑う。 「でも、バスケが好きで、一生懸命に練習したら、どんどん強くなれると俺は思うよ」 今度はさっきみたいな笑いじゃなくて、フワッとした柔らかな笑みを向けてくる京にぃ。 一瞬、ドキンとした。 なぜか胸がキュッてなった。 なんで…? 今までこんなこと無かったのに。 理由を考えようとしたけど、睡魔に負けて寝てしまった。 ――― ―――――― 1時間半後、あたしたちは学校に着いていた。 電車で目が覚めたとき、京にぃにもたれかかって寝ちゃってたみたいで、ちょっと恥ずかしかった。 高校生にもなって人にもたれかかって爆睡なんて…! けど、まぁ、京にぃだったからよかったけどね。 京にぃって本当に"お兄ちゃん"って感じで、なんか安心しちゃうんだよね。 京にぃだってあたしのこと、妹をあやしてるみたいだしね。 今は櫻ノ宮バスケ部の先輩たちに自己紹介をしてるとこなんだ。 「東雲京介の弟の寛人っす。よろしくお願いします!」 先輩たちから「よろしく」と声があがる。 次はあたしだ。
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