5人が本棚に入れています
本棚に追加
「確かにそうかもね」
ハハッと京にぃが笑う。
「でも、バスケが好きで、一生懸命に練習したら、どんどん強くなれると俺は思うよ」
今度はさっきみたいな笑いじゃなくて、フワッとした柔らかな笑みを向けてくる京にぃ。
一瞬、ドキンとした。
なぜか胸がキュッてなった。
なんで…?
今までこんなこと無かったのに。
理由を考えようとしたけど、睡魔に負けて寝てしまった。
―――
――――――
1時間半後、あたしたちは学校に着いていた。
電車で目が覚めたとき、京にぃにもたれかかって寝ちゃってたみたいで、ちょっと恥ずかしかった。
高校生にもなって人にもたれかかって爆睡なんて…!
けど、まぁ、京にぃだったからよかったけどね。
京にぃって本当に"お兄ちゃん"って感じで、なんか安心しちゃうんだよね。
京にぃだってあたしのこと、妹をあやしてるみたいだしね。
今は櫻ノ宮バスケ部の先輩たちに自己紹介をしてるとこなんだ。
「東雲京介の弟の寛人っす。よろしくお願いします!」
先輩たちから「よろしく」と声があがる。
次はあたしだ。
最初のコメントを投稿しよう!