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「おっ、来た来たっ♪」
寛人がすごく嬉しそうにニコッと笑う。
お姉ちゃんの手料理を食べる時の寛人は、毎回幼くて可愛い笑顔になる。
「「「「いただきまーす」」」」
「やっぱうめーっ!千香サン、めっちゃウマいよっ。ケーキ屋のやつよりめっちゃウマいっ♪」
「寛人くんは本当に美味しそうに食べてくれるから、私も嬉しいわ」
お姉ちゃんが微笑ましそうに見ている。
あれだけ美味しそうに食べてもらえたら、そりゃ作りがいあるだろうなー…
「いいなー、あたしもお姉ちゃんみたいに作れるようになりたい」
誰かに「美味しい!」なんて言わせられる料理を作ってみたい。
そんなあたしの気持ちを知ってか知らずか、
「しぃはまず不器用を治さないと無理かもね」
「しぃ、運動神経はいいのに不器用だからもったいねーよな」
と、お姉ちゃんと寛人に言われてしまう。
「分かってるって、もうっ」
ちょっとくらい夢見たっていいじゃんかぁ。
文句を言いたそうなあたしの顔を見て、2人はケラケラと笑っている。
なんか悔しいんだけど…
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