第一章《過去》

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「な、何だ!?」 「いったい…どうした、の?」 鱗を逆立たせながら、攻撃体制に入っているドラゴン。 「皆!!構えろ!!!」 「(どうして、なんで、こんなことに…)」 いつもの優しい彼からは考えられないような姿がそこにあった。 悔やんでも悔やみきれない思いを駆け巡らせる。 ―視界が眩む― ―なにも見えない― 暗くなっていく視界の中で最後に見たのは、 鋭い牙を向けながら、こっちに向かってくる彼の姿だけだった。 ―ごめんなさい― ―今の私じゃあなたを助けれないの―
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