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尊が一歩踏み出した瞬、私はふと空を見た。 灰色の雨雲から注がれている水。それは一向に止む気配が無いことを思わせた。 「ちょ、ちょっと待ったぁ!!」 その声に反応して、少ない通行人が目線を此方に向ける。 二歩目を歩こうとしていた尊はその足を止めた。
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