13人が本棚に入れています
本棚に追加
梓「ごめん…」
塔谷は俺に謝ってきた。
雅「謝るな…謝るくらいならしないでよ…」
…謝られたくないんだよ。
梓「………ごめん」
なんで謝るんだよ…
…やめろ、やめてくれ。
雅「やめろ…やめろ、やめろ、やめろっ!」
梓「雅っ!?」
俺は走って逃げた。
時「…………」
祐「二重人格…ね」
彰「二重人格ってほんとだったの?」
祐「んー…二重人格って言うか…なにかに取り付かれてるって言うか…わっかんね」
梓「…俺、探してくる」
―――――――――
――――――
―――
雅「ハァ、ハァ…最悪」
走りすぎて気持ち悪い…。
雅「俺、バカだろ」
ははっ、っと自分に対してのバカさ加減に笑った。
つかバカ過ぎて笑えてくる。
今は教室に来ていて、朝早いからだろうか。まだあまり人が登校していない。
だから、教室には俺1人。
雅「…また違う性格出ちゃった。」
梓「…雅」
雅「あは☆…気にしないで?」
梓「み、やび…雅…!!」
梓が近付いてきてフワッ、っと抱き締められる。
雅「…塔っ、あず…さ?」
思わず“塔谷”って呼びそうになってしまった…。
ま、気付いて呼び直したけどね。(笑)
梓「探したんだからな!
ごめん、ごめん…ごめん!
ほんとにごめんな…」
…キミはなんの為に俺を探してくれたんですか?
謝るためですか?
そんな事ばっかしてたら俺、また二重人格出すよ…?
雅「謝らないで良いってば!」
自分ではニコッ、っと微笑んで見たんだが、ちゃんと笑えてるだろうか。
梓「…お前、泣いてんのか?」
雅「え…?」
声が、震える。
いつの間に俺は泣いていたんだ…。(汗)
雅「な、なんで…?」
俺の事抱き締めてて顔、見えないくせになんでわかる。
梓「声が震えてる気がするから。」
最初のコメントを投稿しよう!