*第1話*

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梓「ごめん…」 塔谷は俺に謝ってきた。 雅「謝るな…謝るくらいならしないでよ…」 …謝られたくないんだよ。 梓「………ごめん」 なんで謝るんだよ… …やめろ、やめてくれ。 雅「やめろ…やめろ、やめろ、やめろっ!」 梓「雅っ!?」 俺は走って逃げた。 時「…………」 祐「二重人格…ね」 彰「二重人格ってほんとだったの?」 祐「んー…二重人格って言うか…なにかに取り付かれてるって言うか…わっかんね」 梓「…俺、探してくる」 ――――――――― ―――――― ――― 雅「ハァ、ハァ…最悪」 走りすぎて気持ち悪い…。 雅「俺、バカだろ」 ははっ、っと自分に対してのバカさ加減に笑った。 つかバカ過ぎて笑えてくる。 今は教室に来ていて、朝早いからだろうか。まだあまり人が登校していない。 だから、教室には俺1人。 雅「…また違う性格出ちゃった。」 梓「…雅」 雅「あは☆…気にしないで?」 梓「み、やび…雅…!!」 梓が近付いてきてフワッ、っと抱き締められる。 雅「…塔っ、あず…さ?」 思わず“塔谷”って呼びそうになってしまった…。 ま、気付いて呼び直したけどね。(笑) 梓「探したんだからな! ごめん、ごめん…ごめん! ほんとにごめんな…」 …キミはなんの為に俺を探してくれたんですか? 謝るためですか? そんな事ばっかしてたら俺、また二重人格出すよ…? 雅「謝らないで良いってば!」 自分ではニコッ、っと微笑んで見たんだが、ちゃんと笑えてるだろうか。 梓「…お前、泣いてんのか?」 雅「え…?」 声が、震える。 いつの間に俺は泣いていたんだ…。(汗) 雅「な、なんで…?」 俺の事抱き締めてて顔、見えないくせになんでわかる。 梓「声が震えてる気がするから。」
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