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突然の事に驚きを隠せない夢夕が、再びクナイを握り直そうとしたのを、織田の若様が無言の威圧で抑える。
「お主達二人に用意された答えは二つに一つだ。俺の影になるか、一族ごと壊滅するか…」
織田の若様が放った地のそこから来るような低い声と、猛烈な殺気に佐助と夢夕はようやく気がつく。
『こんな奴にかなうと思っていた数秒前の自分達の愚かさを。そして、この目の前にいる男が′化け物′であることに。』
二人は無意識のうちに片膝を地につき、目の前の男に頭を垂れていた。
「それは、忠誠の証だととっていいんだな?」
織田の若様が刀をおさめながら問うと、佐助と夢夕は力無い声で小さく、「御意」と答えた。
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