第1章 遥かな冒険へ

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ここは、22世紀の日本。 今は好景気の真っ只中で、町中で人々の活気のある声が聞こえる。 交通も環境を重視した結果、鉄道はリニア、自動車は電気自動車、飛行機はさらなる低燃費を実現し、今なら宇宙旅行も金さえあれば普通にいける。 21世紀がどうだったかはしらないけど、22世紀生まれの俺にはこれが普通なんだよね。 というわけで、皆はじめまして。 俺は下垣敏夫(シモガキトシオ)、まだまだ青春時代の17歳である。 取り分け俺は何が優れてるとか、そんなものは全くない。成績普通、運動能力普通、美的センス、字の綺麗さ、食欲・・・なにもかもが普通。 ただ、強いて言うならこれくらい。 「俺は廃人ケモナーであるっ!(キリ」 とまあかっこよく決めてみたが、内容が至って残念なので、かっこいいどころか、むしろクラスメイトにこんなの言ったら、ドン引きされるに違いない。 俺のケモナーとしての知識は、別にそこまででもなく、3値を知ってること、孵化乱数ができる、ある程度のポケモンの型は分かる・・・これくらいだろうか。 さっき、自分では廃人ケモナーと言ったが、まだまだにわかで、この前はアンノーンにじしんを打つほどのにわかだ(アンノーンは特性ふゆう)。 そ、そうだよ・・・、少し盛ったんだよ・・・。 とまあ、そんなどうでもいい自己紹介は置いておいて、今日は俺にとってはとても大切な日になるのだ。 そう、新しいゲームソフト、「ポケモンSC(シークレット)」が届く日なのだ。
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