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本屋を出てから5分きっかりで自宅に戻ってきた。
鍵が普通に空いていたが、いつものことなので、なんの躊躇もなく中に入る。
?「あ、兄さんおかえり。今日、金曜日でしょ? あれ早く見せてよー。」
敏夫「康介、俺はまだ1ページも見てないから見終わったら見せてやるよ。」
こいつは俺の弟の康介。 俺よりもはるかに成績優秀で、ゲームセンスもある。 だから弟ながら少々憎かった。
敏夫「そいや、今日も親は残業?」
康介「・・・らしいよ。 最近忙しいようだし」
敏夫「ふーん」
そう言って、俺は自室へ行った。
敏夫「さてさて、今日はどんな情報があるのかなぁ・・・?」
そう思い、1ページ、また1ページとめくっていくと、とある記事に目を疑った。
そこにはこう書いてあった。
『本書限定ゲーム、「ポケモンSC(シークレット)」を抽選10名様にプレゼント!』
そう書いてあった。 これはケモナーの俺としては、なんとしても欲しい。
さらに目を疑うような事が山のように書いてあった。
★特徴★
・この作品は、バーチャルゲームで、装置を頭に嵌めて行うものです。
・この装置をオンにした場合、自分の意識は薄れ遠のき、意識は完全にポケモンの世界へと行きます。 ただし、セーブしてオフにすると現実で意識がもどります。
・その他の詳しい内容は取扱説明書を読んでください。
なんと興味深い文なんだろう。 これは買い安定だろ・・・。
そう思い、俺は真っ先にペンを取り出し、専用の応募ハガキに記入をし、ポストへ放り投げた。
敏夫「ま、どうせ当たらないだろうけどね・・・。」
そんな軽はずみで申し込んだつもりだったのに・・・。
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