sideクリス encount

11/23
前へ
/63ページ
次へ
「ちゃうでマスター、こいつはあたしと今旅してるやつや、それにメイド服着たドジっ娘属性付加の可愛い彼女がおるし」 数人の男をのしたクリスが二人に割ってはいる。 「なるほど、メイドがお好きなのですか、燃えますよね、自分色に染め放題って」 「なんかドンドンこの人の評価下がっていくんですけど!?」 「おもろいやろ」 クリスはそれきりまた喧嘩に混ざる。 マスターはその鋭い目つきで斜め上を見ている。 「(あれだ、ハードボイルド。僕より年下だけど)」 「どうして、絶対領域ってああもそそるんですかね」 「あなたは可及的速やかにその口を閉じてください!」 「それで、何か飲むものは?」 「あ、では酔う訳にはいかないのでジンジャーエールお願いします」 ナユタはカウンターからクリスの様子を見た。 「おらー、あたしの魔法くらい!」 下級魔法をかなり手加減して撃ってる。 それでも周りの男達は吹き飛ばされる。 「喧嘩に魔法は無しだろ!」 「しらんな! あたしに近接戦やらしたら化学薬品なげるけどええの!?」 ナユタはまたため息をつく。 「まあ楽しそうだからいいか」 「…雷蜥蜴、あんがいたいしたことなかったな」 「所詮中級魔族だしな」 「それより、あの酒場、少し騒がしすぎません? あまり入りたくないんですけど…」 「でもじょーほーを集めないと」 「そういうことだ、入るぞ」
/63ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加