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「そうですか」
「ルルフィン殿には本当に命を救われています、彼なしではこの街の存在はありえない、ジンジャーエールお待ちしました」
マスターの出したジンジャーエールを一口のみ、まったりする。
「あなたはあの中に入らないので?」
「いや、クリス様を連れて帰るときに酔ってしまっていたらめんどくさいですし、やはり魔族なので喧嘩に入り込むと怪我させそうで…」
苦笑いをしながらナユタは言った。
カウンターの近くの扉が控えめに開けられた。
「いらっしゃい」
そこから入ってきたのは、四人の人間だった。
先頭にいたのは、『和』の国の『ハカマ』という服を着て、柄に鎖のついた刀を腰に差した肩までの黒髪を一つに纏めている男。
そしてその横にいるのは、黒い装束で大きな杖を背中に背負い、ボリュームある薄紫の髪を腰まで伸ばしている少女。
その一つ後ろには髪は短めの茶色。先程の少女とは対照的に白をメインとし、オレンジのラインが入っている、純白の手袋に術詠唱の強化の印があるところ、魔法の使い手だろう。
そして最後尾の男。
髪と目の色は透き通るような青、その外見は鋭く、一振りの剣という印象をあたえる。
腰の両側に剣を差している。
全員年齢は17ほどだろうか、若々しい。
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