sideクリス encount

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「少し聞きたいことがあるんだ」 ハカマの男がナユタの隣に座り、マスターと会話を始める。 「すいません」 白い服の少女がナユタに会釈して男の隣に座り、あとの二人も並んだ。 「…ここはライウィンドで合ってるよな?」 「ええ、クルトクスからですか、それともセルハンからですか?」 「クルトクスだ」 「クルトクス、ここの手前には雷蜥蜴がいたでしょうに…」 「倒したから安心してくれ」 マスターからハカマの男が情報を聞いている間、ちびちびジンジャーエールをのみながらナユタは考えていた。 「(黒と白とハカマと青。目撃情報とピッタリ、彼らが…)」 「なああんた」 ハカマがいきなりナユタに話しかけてきた。 「はい?」 「あんた、この街のやつじゃないよな?」 「ええ、ある方の従者をしているものです」 「その主ってここにいるのか? 貴族か何かなのか?」 「あそこの男達に魔法ぶつけて喧嘩している女性です。貴族でなく学者です。少し変な方ですけど…」 苦笑いしながら次の返答を待つ。 先程から青の男と黒の少女がはなしている、そして時折ナユタを見る。 「(あ、今出してる刀めっちゃ邪悪に見える)」 真っ黒で髑髏の彫られた刀。 「学者ね、何調べてるんだ?」 「(この刀って昔の邪悪な魔族の王の刀だっけ、人間にも伝わってる)…少し魔族について」 「なあ、もういいだろ」 青の男が立ち上がり、ナユタに近づく。 「おい、ソウマ」 ハカマが止めようとする。 「死ね、魔族」
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