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自分から喧嘩を売りながら、頭の中で自分を殴り倒していた。
「(あー、無駄にかっこつけないですぐ逃げれば良かったのに、ついやってしまった!)」
頭の中の自分を満足行くまで脇腹を重点的に殴った。
「すいません、やっぱ今のナシで! 私達すぐに帰るんで!」
「そうは行くかよ」
しかし挑発されたソウマは完全に戦う気だ。
ソウマは闇雲に接近してくる。
「(ああ、本当に僕の馬鹿やろう! 最初のやりとりでわかってたことじゃないか!)」
両手の剣と両肘からの二つの水の剣を難なくいなす。
「(まだ勇者達は弱いって! だけど手酷くやったらやったで心折ってしまうし…どうする自分!)」
右手一本で攻撃を受け、左手人差し指を頭につける。
「(こうなりゃ一度吹っ飛ばして逃げる)っていきなら離れた? って!」
ナユタは先程吹き飛ばした黒の少女を見て驚愕していた。
「…顕現せよ、生命を奪い尽くす炎!」
「上級を越える、伝説魔法だと!?」
魔法は下級、中級、上級とあり、そのさらに上位に位置する魔法、伝説魔法が存在する。
「プロミネンス・レイ!」
少女の上半身はありそうな大きさの炎の球がナユタに向かって飛んでいった。
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