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「ナユタ、下がっとき。
魔の王様名乗っとるから負けられんわ」
クリスがナユタの前に出る。
「『rank:ultimate』」
強化陣なしにクリスは詠唱を開始する。
「『version:thunder』」
「…始まった、クリス様の超短縮詠唱」
クリスは詠唱をしながら、強化陣とは別の陣を作る。
「…速唱陣!?」
白の少女が驚いている。
「リーリア、それはなんなんだ?」
白の少女、リーリアはソウマに聞かれて答える。
「詠唱時間を短縮させる陣です、でも速唱陣は陣の構成が物凄く複雑で消費する魔力も高く、使われているのを見たのは初めて…!」
「さあ、まだまだ行くで!」
クリスが叫ぶと、彼女の右半身に赤い紋様が浮かび上がる。
「あれはなんだ!」
「あれも速唱陣の一種です」
ナユタがソウマに答えてやる。
「両手と体の速唱陣、加えて本人の技量により、術の詠唱を異常なまでに短縮させる、これがクリス様の戦い方ですよ」
「…なら術が来る前に本人を叩く!」
ソウマとハカマが突っ込む。
だがナユタはそれを制して吹き飛ばす。
「もう時間です、どうなるかわからないので、」
「「『究極魔法』」」
「その場から動かないでくださいね」
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