sideライガ overwhelm

2/14
前へ
/63ページ
次へ
「ん~」 この世界で一番高い木。 世界樹『アイテール』。 この星、『ミラドゥクサ』で一番空に近い場所。 その中腹の葉、その葉も大人四人が並んで寝られるほどの大きさだが、そこに一人の男性が寝ころんでいた。 「地上から数千メートルくらいの高さとなると少し肌寒いかな」 全体的に動きやすい青色ベースの服の上にコートを羽織った。 「あったか~」 男性は小さくなって体温を逃がさないようにしながら和んでいた。 「…誰?」 縮こまりながら振り向く。 「やはりここでしたか、ライガ様」 「マキアか、よくここがわかったね」 男、ライガの前には二足歩行をして服を着た狼がいた。 「あなたは良くここにいるのではないですか」 「だってここ見てみよ、ウェルトスターヌ全部が見渡せるよ」 そう言われてマキアは下を見下ろす。 そこからは見渡す限りの自然と共存している町。 「これは全てライガ様の尽力があったからこその景色じゃないですか」 「そう行ってくれると嬉しいけど、実際はクロスさんの考えを実行してただけだしね」
/63ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加