sideライガ overwhelm

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「……おや?」 ライガがいきなり首を傾げた。 「…風向きが変わった?」 「たしかに、変わりましたね」 マキアが頷く中、ライガは楽しそうに笑う。 「なんか幸先いいね」 「…なにかおっしゃいましたか?」 「ん~ん、独り言。 でマキアはどうしてここに来たんだい?」 「…仕事が入りました」 「ウェルトスターヌの?」 「いえ、クリス様からです」 「そっ、か…」 ライガは楽しそうな顔から一転、つまらなそうな顔になった。 「まあ、しゃあないか。 場所はどこかな?」 「メイリンガ砦です」 「あそこって、フルヌルの近くの高い城壁がある場所?」 「はい、今回は私もついていかせてもらいますが構いませんね?」 またライガの顔が嬉しそうになる。 「うん! 数日だけでも旅の道連れは多い方がいい」 コートを脱ぎ、葉の根元に巻いておく。 「さて準備OK、いこうか」 袖を開いて捲りながらライガは言う。 「『六角』序列第一位の力、存分にお振るいください」 「それなりに頑張るさ、行くよ!」 ライガが葉から飛び降り、マキアも続く。 どんどん落ちていき、音も無く二人は着地。 そして大きく跳躍し、着地。それだけで居住地から出ていく。 そして二人は走っていった。
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