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「ここがメイリンガ砦だね」
フルヌルで買った団子を食べながらライガは言った。
「いつのまに買ってきたので?」
「あげないからな」
「いりませんよ」
団子の真ん中の緑の団子をかじりながら城門に歩いていく。
「貴様、何者だ!」
「自らの身分の証明可能な物を出せ」
見張りのうちの二人に遮られる。
「身分証明か、団子うまい」
最後の赤い団子を食い、棒をゴミ箱に向かって軽くなげる。
「…ないな」
それがゴミ箱に入る前に二人の背後にまわり手刀で気絶させた。
「俺はただ君ら倒しにきただけだからね」
「メイリンガ城に連絡、何者かの侵入を許しました! 至急ぞうえ---」
城内に連絡しようとした兵士も気絶させる。
『どうした、おい!』
魔力を込めて音声をつなげられるリストバンドをつける。
「番号はわからないから、全部繋げよ」
魔力を込めて出てきた液晶に『1~999』と入力する。
「えっと、メイリンガ城の皆さん」
城内の全てのリストバンドからライガの声が流れる。
「さっきお仲間さんから連絡のあった例の侵入者、それ俺のことっす」
城内がにわかに騒ぎ始める。
「俺の目的はたった一つ」
巨大な城壁に裏拳を放つ。
「ここの殲滅だ」
城壁に巨大なひびが入った。
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