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そのドアの取ってをつかみ、引く。
そしてライガは思い切り吹っ飛んだ。
「なんだ、侵入者は雑魚だったじゃんな」
ドアの前にいたのはネズミのような細長い顔をした男だった。
「やっぱり俺っちの『飛棒』(とんぼ)の敵ではないじゃんな」
少しにやけて敵の顔を確認しようとした。
「掌底で棍棒を飛ばすって…オリジナリティだけで威力全然ないよ」
ネズミ顔の男が飛ばした時とは桁違いのスピードで棒が飛び、男の腹に刺さる。
男は部屋の奥まで吹き飛び、そのまま気絶した。
「傭兵、にしては弱い気がするな…でも傭兵ギルドのマーク入ってるし、傭兵とは別に裏の武道家でもいるのかな?」
ライガは独り言をもらして部屋の右側の壁に触れる。
「そこんとこどうなんだい?」
ライガがふれていた壁がいきなり壊される。
「…なぜわかった?」
「そりゃね、あんだけぶち殺すオーラ出してれば嫌でもわかるさ」
壁を壊したのは普通の人間男性の身の丈はありそうな剣。
そしてそれを持っているのは全身鎧に身を包んだ鎧男。
「ブンストと同じと思うな、やつより俺は数倍強い」
「自慢されても…っと!」
一瞬で回り込み手刀を振る。
それは弾かれ、ライガに隙が出来た。
鎧男はもう剣を振りかぶっていた。
「死ね、雑魚が」
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