sideライガ overwhelm

7/14
前へ
/63ページ
次へ
ライガは横に振られた剣を左手で叩きつける。 剣が逸れて地面を削る。 「ホントに全身鎧だね、息苦しくない?」 鎧男は無視して剣を構える。 「(たしかに、あの防御を破るのは工夫必要だな、でも)」 ライガは今度は正面懐に入り込み、膝に蹴りを入れる。 次の攻撃が来る前に背後に移動し攻撃。 鎧男の動きの数倍の速度でライガは膝を攻撃する。 「貴様の攻撃など、へでもないわ!」 剣を一回転させると、ライガは距離を離した。 「さすがに堅いね」 ライガは手首の骨を鳴らしている。 「じゃ、そういうことで」 ライガは鎧男に背中を向けて歩き出す。 「待て!」 鎧男は右足を前に踏み出す、はずだった。 「なっ! 動かん!?」 ライガがドアの前で振り向く。 「さっきの膝狙いの攻撃でさ、関節部分をめっちゃ歪ませて動かせなくさせちった」 鎧男は何度も動かそうとするが、足はいっこうに進まない。 「ちなみに左腕も関節ぶっ壊したから、動くのは右腕だけ」 ライガは開けていたドアを締め直し、鎧男に向かって走る。 「(飛び蹴り、…剣でガードするのが得策か!)」 右手の剣を前に掲げる。 「ちゃっちいな」 飛び蹴りが当たった所から剣は二つに分かれる。 「(まだだ、この鎧なら!)」 「もちろん、その鎧もな」 鎧も砕き、ネズミ顔の男の所に吹き飛ばした。
/63ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加