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「よし、全員の力量はわかった」
ユキムラが別の部屋に移動して三つの大きな白色の石を持ってくる。
「魔力石、ですか?」
「リーリア君、君は博識だな」
ユキムラに誉められ、リーリアは顔を綻ばせる。
「そう、これは魔力石。名の通り魔力が大量にこもった石だ、魔法などの威力を高めたりできる」
ユキムラはその魔力石を少し離して地面に置いた。
「まずは、扉よ!」
石を扉に変える。
「そして……」
魔力をさらにこめる。
これを三回繰り返し、扉を三つ作り出した。
「ユキムラさん、これは?」
ケンシンが問う。
「これから四人には、別の所でそれぞれ違う人物の修行を受けてもらう」
まずユキムラはリーリアを指差す。
「君は左の扉だ」
リーリアは扉の前に移動する。
「ミク君は真ん中の扉。教える相手は…少し騒がしいが…腕は保証する」
そしてユキムラはソウマを見る。
「そしてソウマ、お前は左の扉だ」
ソウマが立ち上がり、叫ぶ。
「なぜあなたではないのですか!?」
「私よりもっとお前を強くできる人物がいる、そこにいけば確実に強くなれるからだ」
「……わかりました」
ソウマは重い足取りで扉の前に踏み出す。
「ケンシン、お前は私が稽古する」
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