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「ちぇー。せっかく優しい優しいお姉様になったと思ったのによぉ。」
フンッと顔を背ける誠人に武人がクスクス笑いだす。
「ホント素直じゃないよねぇ。舞華ねぇがいない!って青ざめてボクに言いに来たんだよぉ。」
「な、おい!勝手なこと言ってんじゃねぇ!!」
武人の暴露に慌て武人の口を塞ぐ誠人。
いや、全部言ってるから遅いわよ。
「いつまでたってもシスコンね誠人は。
双子でもアンタ達は正反対だわ。」
そう
武人と誠人は双子。
いかにも文句たれで悪ガキが誠人。
おっとりでマイペースな武人。
その双子を二歳にしてずっと面倒を見てきたアタシ。
スパルタでいつも取っ組み合いしていたアタシ達姉弟はずっと一緒だったの。
その姉が突然正反対な別人になったもんだから
激しく動揺していたらしい。
誠人が。
「ボクもビックリしたんだよぉ?舞華ねぇが女の子に見えるんだもん。でも不思議なことがあるもんだねぇ。
本当に舞華ねぇ演技じゃないよねぇ?」
おい。
さりげに失礼じゃないか?弟。
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