序章―目覚メ―

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「私は…アイネ……」 「漢字表記すると『藍色の音』――なんてどうですか?」 「ふむ、悪くないセンスだ。」 研究員Aがうんうんと二回頷いた。 「「「では、君達が創造する未来を楽しみにしているよ。」」」 ぴぴぴぴ… 「夢……?」 「違いマスター。」 「うわぁ!?」 俺の横に藍音が寝転がっていた。 どうやら眠る時は髪を解くらしい。 やはり夢じゃなかったのか…… 「は、離れてくれないかな……後マスターは止めてほしいです。」 「わかりました。では、何とお呼びしましょう?」 「じ、自己紹介がまだだったね。俺は咲桜輝飾(サキオウキカザリ)。」 こ、こんなに密着されるとたじたじになってしまうな…… 「キカザリ……良い名前ですね。私は――」 「藍音……だよね。」 「……はい。出来れば名乗らせてほしかったです。」 やってしまったー!! 「ご、ごめん!!後敬語は止めてくれるかな!?」 「じゃあ、キカザリも昨日のように喋ってくれるかな?」 対応早っ!! 「わ、わかった。ではそろそろ離れようか。」 「何で?」 「いいから!」 「……むぎゅー。」 藍音が小悪魔的笑顔を浮かべながら俺に抱き着いてきた。 彼女の身体は驚く程柔らかい。 その感触が俺の頭を真っ白にさせる。 「あばばばばありがとうございます!!」
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