最終章

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部屋に着くなり、優奈をソファーに座らせると小走りに何かを取って戻ってくる。 「…プレゼント。開けてみて?」 「プレゼント?」 (クリスマスはまだ先だし誕生日でもないし…なんで?) 今日は何か特別な日だったかと、開けるのを躊躇してると碧が期待を込めた瞳で見つめている。 その眼差しに負けて、綺麗にラッピングされた箱を開けると。 「っ!…これ」 「昨日、村井くんの彼女の誕生日プレゼントを一緒に見に行った時に見つけたんだ。 …似てるでしょ?」 嬉しそうに報告する碧に、優奈は声にならなくて、何度も頷いてる。 箱の中にある碧玉のブレスレットは…別れの時に碧にあげた物と造りがよく似ていた。 「あ…りが、とう。めちゃくちゃ…嬉しい」
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