5人が本棚に入れています
本棚に追加
“あの人”が居なくても世界は変わらず、無情に動いてる。
何が現実で、何が夢なのか。
今の私には凄く曖昧だ。
私は変わらずに此処に居るのに。
隣にあるはずのぬくもりが一つ、足りないの。
――ねぇ、寒いよ由輝。
温めてよ。
私の傍で笑っててよ。
「ニャアッ」とダンボールの中から“そいつ”が顔を出した。
“そいつ”は何も知らず無邪気に私に笑い掛ける。
私は、貴方を捨てようとしたんだよ。なのに、なんで…
最初のコメントを投稿しよう!