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“あの人”が居なくても世界は変わらず、無情に動いてる。 何が現実で、何が夢なのか。 今の私には凄く曖昧だ。 私は変わらずに此処に居るのに。 隣にあるはずのぬくもりが一つ、足りないの。 ――ねぇ、寒いよ由輝。 温めてよ。 私の傍で笑っててよ。 「ニャアッ」とダンボールの中から“そいつ”が顔を出した。 “そいつ”は何も知らず無邪気に私に笑い掛ける。 私は、貴方を捨てようとしたんだよ。なのに、なんで…
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