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『大丈夫か?』 ライオンはシマウマに近づくと、 手を伸ばそうとした。 ―…パシッ 『く、来るんぢゃねぇっ!』 シマウマはライオンの手を払うと、 後ろ足を引きずりながら 後ずさりをする。 『……お前も…か』 ライオンは悲しそうな顔をすると、 シマウマに背を向けて歩き始めた。 【お、おい、あいつだぞ】 【おっかねぇよな】 【逝っちまえ】 【あのシマウマ大丈夫か?】 辺りの茂みからはそんな 声が聞こえてくる。 『なぁ、俺、何かしたか?』 声が聞こえた方に問い掛けた。 『…………』 だが返って来る返事はない。
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