第八章

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杏はタバコを吸い終えると、再び冷蔵庫の扉を開けた。 そして、中から烏龍茶を取り出して飲み始める。 僕はあくびをしながら、枕もとのデジタル時計を確認した。 時計はちょうど二時を示している。 軽い睡魔が先程から僕を襲っていた。 「眠い?」 杏は僕があくびをするのを見て言った。 「少し」 僕は答えた。 「寝る?」 杏が言った。 僕は黙って首を横に振ってから、「もう少し、君の話が聞きたい」と答えた。
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