第ニ章

10/21
前へ
/217ページ
次へ
本を読んでいる間に、僕の乗った電車は、定刻どおりに駅に到着した。 乗客は次々に席を立ち、電車を降りていく。 僕の前の席に座っていた男性も目を覚まし、立ち上がると、一度大きな伸びをしてから、網棚の荷物を持って降りていった。 僕も本を閉じ、鞄の中に閉まってから、電車を降りた。 僕たちが降りる代わりに、ホームに並んでいた多くの乗客が、僕の乗ってきた電車に乗り込んでいった。 そして、電車は新たな客を乗せて、次の駅へ向かってゆっくりと出発した。
/217ページ

最初のコメントを投稿しよう!

340人が本棚に入れています
本棚に追加