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第十一章
夢の中で、僕は相変わらずユカリと二人きりだった。
僕とユカリは小さな部屋の中にいた。
四畳半くらいの洋室だ。
部屋の中にはテーブルと黒い革のソファが置いてあるだけで、他に家具は無い。
それどころか、その部屋にはドアも無ければ、窓も無かった。
この部屋がどこなのか、僕たちがどうやってこの部屋に入ってきたのか、僕には何もわからない。
部屋の壁は全面真っ白な壁紙が貼ってあって、しみ一つついていなかった。
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