第十二章

1/16
340人が本棚に入れています
本棚に追加
/217ページ

第十二章

僕が目を覚ましたのは、六時を少し回った頃だった。 僕は胸の辺りを揺すられる感覚で目を覚ました。 目を開けると、杏が僕の胸の辺りを擦っていた。 そして、杏は裸だった。 「おはよう」 僕は言った。 「おはよう」 杏が言った。 そして、「どうしてあなたは下着を着けていないの?」と付け加えるように言った。 「夢精したんだ。だから、下着は洗って干してある」 「夢精? 大人になっても夢精をすることがあるの?」 杏は少し不思議そうな顔をして言った。
/217ページ

最初のコメントを投稿しよう!