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第十二章
僕が目を覚ましたのは、六時を少し回った頃だった。
僕は胸の辺りを揺すられる感覚で目を覚ました。
目を開けると、杏が僕の胸の辺りを擦っていた。
そして、杏は裸だった。
「おはよう」
僕は言った。
「おはよう」
杏が言った。
そして、「どうしてあなたは下着を着けていないの?」と付け加えるように言った。
「夢精したんだ。だから、下着は洗って干してある」
「夢精? 大人になっても夢精をすることがあるの?」
杏は少し不思議そうな顔をして言った。
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