1-1.はじまり

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  そんな存在になるためにいろいろと努力してきた。 我慢してきた。 中学の時の私は本当に冴えない女だったから。 それもこれも寛秋に見られたいためだった。 「寛秋おはよう」 「お~おはよ」 ―羽柴寛秋。 ちょっと近寄りがたい、見た目がクールな人だ。寛秋も中心的グループの中にいる人だけどチャラくなく、頭も良くて、優しい。   中学生時代、塾で知り合ってからずっと好き。皆で遊ぶ時もずっと寛秋の隣をキープしてきた。 そのおかげでもうすぐ付き合って1年たつ。  
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