1-1.はじまり

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  「どっかメシ食ってく?」 「んー…あ…れ?」 見慣れた姿を目にした。 女の子と並んで歩く寛秋を… 「りお?」 「……」 私は祐介に名前を呼ばれても反応出来なかった。 足が石のように動かなくて、唖然とするだけだった。 「ご…めん。今日…は、帰る」 やっと口から出た言葉。 私とは対照的に 「うん、わかった。送る。」 と普段がお調子者の祐介とは思えないくらい冷静な声だった。  
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