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麗「……何で、志貴はすぐに割り切れるの?」
志貴「七夜だから……かな。」
コイツらって、七夜の事知ってんのか?
孝「……意味が解らない。」
知らないのか、ならその内教えないとな。
永「今はそれはいいだろ。」
志貴「そうだな、病気のような物である〈奴ら〉に――」
孝「奴ら?」
永「映画やゲームじゃあるまいし、ゾンビと呼ぶわけにもいかないだろ。
ともかく奴らさ。〈奴ら〉は人を喰う。そして喰われた奴が死ぬと〈奴ら〉になって蘇る。」
志貴「理由は不明だが、頭を潰す、首を跳ねるなどでしか死なない。」
「キャアアアアッ!!」
麗「!?」
そうビクつくなよ。って、無理か。
孝「クソッ鍵が壊れて……
これじゃあ〈奴ら〉が入って来る!!」
永「天文台の上に上がって……階段を塞ぐんだ。」
少しの後、奴らは屋上にまで上がって来て俺たちを襲おうとしていた。
永「……天文台にライターかマッチがないか探すんだ。
今のうちに火種を作っておかないと……」
志貴「夜、〈奴ら〉の動きが解らなくなる……」
ガフッ パタタッ
永「ゲホッゴフッ!」
咳き込み、吐血をしだす永。そろそろ、お別れだな。
麗「孝!志貴!永が!!」
孝「何でだよ!?ちょっと噛まれただけだろ!?
どうしてこんなに酷く……」
志貴「映画通りって事さ。噛まれただけでアウト。
どの位耐えるかは個人差があるだろうが、どのみち死んで、〈奴ら〉として復活する。」
あーあ、予想以上に酷いな。血生臭い、悲鳴がウルサい、奴らの唸り声が喧しい。
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